

藤枝市の一般住宅で銅板屋根の雨漏りを嵌合式立平葺きへ葺き替えた施工事例
銅板屋根に穴が開いた雨漏りは、部分補修ではなく葺き替えが必要になる場合があります
藤枝市の一般住宅で、銅板屋根から雨漏りが発生していたため、既存屋根を撤去し、日鉄鋼板のSGLユナイトを使用した嵌合式立平葺きへ葺き替えました。原因は、銅板屋根の上にアルミ製ベランダの脚が乗っていた不適切な納まりにより、異種金属接触による腐食が進行し、銅板に穴が開いたことです。今回は下葺き材や野地の状態も確認し、軒天・野地を部分補修した上で、ゴムアスルーフィングと新しい金属屋根で雨漏り対策を行いました。
施工概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 工事種別 | 屋根葺き替え工事 |
| 施工地域 | 静岡県藤枝市 |
| 建物種別 | 一般住宅 |
| 施工理由 | 銅板屋根の腐食穴による雨漏り |
| 既存状況 | アルミベランダ脚が銅板屋根上に接触した不適切な納まり |
| 使用材料 | 嵌合式立平葺き |
| 鋼板メーカー | 日鉄鋼板 SGLユナイト |
| 工期 | 3日 |
| 施工内容 | ベランダ撤去、既存屋根撤去、下葺き材撤去、軒天・野地部分補修、ゴムアスルーフィング新設、立平葺き施工 |
現地調査では、雨漏り箇所だけでなく「なぜ穴が開いたのか」を確認します
今回の屋根診断で重要だったのは、単に「銅板に穴が開いている」という表面的な確認ではなく、なぜその部分が傷んだのかを見極めることでした。
施工前の状況では、銅板屋根の上にアルミ製ベランダの脚が直接乗っている納まりでした。銅とアルミのように異なる金属が接触し、そこに雨水が介在すると、電位差によって腐食が進みやすくなることがあります。一般的には「異種金属接触腐食」や「電食」と呼ばれる現象です。
現地では次の点を確認しました。
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銅板に穴が開いている位置
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ベランダ脚の接触位置
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雨水が溜まりやすい形状か
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下葺き材の劣化状況
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野地板の腐食範囲
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軒天への雨漏り影響
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部分補修で止水できる状態か
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屋根全体を葺き替える必要があるか
雨漏りは、室内に水が出た場所と原因箇所が一致しないこともあります。今回のように、屋根上の設備やベランダ脚が原因になるケースでは、屋根材だけを見ても根本原因を見落とす可能性があります。
今回、葺き替え工事を選択した理由
今回の建物では、部分補修やカバー工法ではなく、既存屋根を撤去する葺き替え工事を選択しました。
理由は、すでに銅板に穴が開き、下葺き材や野地にも雨水の影響が出ていたためです。
| 工法 | 今回の判断 |
|---|---|
| 塗装 | 穴あき・雨漏りには対応できないため不採用 |
| 部分補修 | 一時的な止水に留まる可能性があるため不採用 |
| カバー工法 | 下地確認と腐食原因の除去が必要なため不採用 |
| 葺き替え | 原因除去と下地補修ができるため採用 |
塗装は屋根材の表面保護を目的とする工事であり、穴が開いた屋根や雨漏りしている屋根を根本的に直す工事ではありません。
また、カバー工法は既存屋根の上に新しい屋根材を重ねる方法ですが、今回のように雨漏りがあり、下地の状態確認が必要な場合には慎重な判断が必要です。傷んだ下地を残したまま新しい屋根をかぶせると、内部の腐食を閉じ込めてしまう可能性があります。
そのため、今回は既存屋根と下葺き材を撤去し、野地の状態を確認した上で部分補修を行い、新しい防水層と屋根材で仕上げる葺き替えが最適と判断しました。
使用材料「日鉄鋼板 SGLユナイト」と嵌合式立平葺きの特徴
今回使用した鋼板は、日鉄鋼板のSGLユナイトです。SGLは、従来のガルバリウム鋼板にマグネシウムを加えた高耐食めっき鋼板で、屋根や外壁など外装材に使用されます。
嵌合式立平葺きとは、縦方向に長い金属屋根材を使用し、左右の継ぎ目をはめ込むように固定する屋根工法です。屋根の流れ方向に対して継ぎ目が少なく、水が流れやすいのが特徴です。
嵌合式立平葺きの主な特徴
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縦方向に雨水が流れやすい
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緩い勾配の屋根にも対応しやすい
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金属屋根のため軽量
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長尺施工が可能
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継ぎ目が少なく雨仕舞いに優れる
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シンプルな外観に仕上がる
ただし、金属屋根である以上、熱伸縮や雨音、結露、固定精度には注意が必要です。また、屋根形状や下地状態によっては、施工方法を調整する必要があります。
材料そのものの性能だけでなく、下葺き材、下地補修、役物の納まりまで含めて施工品質が決まります。
施工工程
①アルミベランダの撤去
まず、銅板屋根の上に乗っていたアルミ製ベランダを撤去しました。
今回の雨漏り原因は、屋根そのものの経年劣化だけでなく、ベランダ脚の不適切な納まりが関係していました。原因を残したまま屋根だけ直しても再発する可能性があるため、最初に障害物を取り除く必要があります。
②既存銅板屋根の撤去
穴が開いた銅板屋根を撤去しました。
撤去することで、表面からは見えなかった下葺き材や野地の状態を確認できます。雨漏りしている屋根では、この工程が非常に重要です。
③下葺きフェルトの撤去
既存の下葺き材も撤去しました。
下葺き材は屋根材の下にある防水層です。屋根材が一次防水だとすれば、下葺き材は二次防水にあたります。雨漏りが発生している場合、下葺き材まで傷んでいることがあるため、状態を確認した上で新しくする必要があります。
④軒天と野地の部分補修
雨水の影響を受けていた軒天と野地を部分補修しました。
野地とは、屋根材を固定する下地板のことです。ここが傷んでいると、新しい屋根材を正しく固定できません。見えなくなる部分ですが、屋根の耐久性を支える重要な工程です。
⑤ゴムアスルーフィングの新設
補修後、ゴムアスルーフィングを施工しました。
ゴムアスルーフィングとは、ゴム改質アスファルトを使用した防水シートです。一般的な下葺き材よりも釘穴まわりの止水性に配慮しやすく、屋根の二次防水として重要な役割を持ちます。
⑥嵌合式立平葺きの施工
新しい屋根材として、嵌合式立平葺きを施工しました。
板金の通り、固定位置、継ぎ目、端部の納まりを確認しながら施工します。立平葺きは水の流れが素直な工法ですが、端部や壁際、軒先の納まりを誤ると雨水侵入の原因になるため、細部の精度が重要です。
⑦最終確認
最後に、屋根材の固定、役物、雨仕舞い、補修箇所、排水経路を確認して工事完了です。
施工後に得られるメリット
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雨漏り原因を取り除ける
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穴が開いた銅板屋根を根本的に改修できる
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下地の腐食状況を確認できる
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傷んだ野地を補修できる
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新しい防水層を施工できる
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軽量な金属屋根で建物負担を抑えやすい
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立平葺きにより雨水が流れやすくなる
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将来の雨漏りリスクを減らしやすい
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メンテナンス計画を立てやすくなる
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外観が整う
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不適切なベランダ納まりを解消できる
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住宅の資産価値維持につながる
注意点・デメリット
葺き替え工事は有効な工法ですが、注意点もあります。
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既存屋根を撤去するためカバー工法より工期が長くなりやすい
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撤去費・処分費が発生する
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雨天時は作業できない工程がある
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下地腐食が広い場合は追加補修が必要になる
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金属屋根は熱伸縮や雨音への配慮が必要
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ベランダや付帯物がある場合は撤去・復旧の検討が必要
今回のように雨漏りが発生している屋根では、費用だけで判断するのではなく、下地確認と原因除去を優先することが重要です。
藤枝市の地域特性と屋根葺き替え工事
藤枝市は静岡県中部に位置し、台風、強風、湿気、強い紫外線の影響を受ける地域です。沿岸部に近い焼津市ほど直接的な塩害リスクが高い地域ばかりではありませんが、静岡県中部全体として雨量や台風への備えは重要です。
特に金属屋根では、以下の点が耐久性に関わります。
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雨水が滞留しない勾配
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端部の雨仕舞い
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異種金属との接触を避ける納まり
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ビスや役物の固定精度
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下葺き材の防水性能
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台風後の点検
今回のように、銅板屋根とアルミ脚の接触が雨漏り原因になった可能性がある場合、地域環境だけでなく、建物に後から取り付けられた設備の納まりも重要な診断ポイントになります。
施工後のメンテナンス方法
葺き替え後も、定期的な点検を行うことで長持ちしやすくなります。
目安は次の通りです。
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施工後1年程度で初回点検
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5年ごとの屋根点検
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台風・強風後の点検
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役物や端部の浮き確認
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雨樋の詰まり確認
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ベランダや外部設備との接触確認
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軒天に雨染みがないか確認
特に今回のように外部設備が雨漏り原因になった建物では、屋根材だけでなく、屋根の上に乗る物や接触する部材の管理が重要です。
よくある質問
Q1. 銅板屋根に穴が開くことはありますか?
あります。経年劣化や雨水の滞留、異種金属接触、不適切な納まりによって腐食が進む場合があります。
Q2. 異種金属接触腐食とは何ですか?
異なる種類の金属が接触し、雨水などの水分が介在することで腐食が進みやすくなる現象です。
Q3. 雨漏りしている屋根でもカバー工法はできますか?
状態によります。下地腐食や雨漏り原因の確認が必要な場合は、葺き替えの方が適していることがあります。
Q4. 部分補修ではだめですか?
小さな不具合なら可能な場合もありますが、原因が納まりや下地にある場合は再発する可能性があります。
Q5. 立平葺きとは何ですか?
縦方向に長い金属屋根材を使用し、継ぎ目をはめ込むように施工する屋根工法です。
Q6. 工期はどれくらいですか?
今回は3日間です。屋根面積、下地補修範囲、天候によって変わります。
Q7. 金属屋根は雨音が気になりますか?
屋根構造や下地、断熱材の有無によって感じ方は異なります。必要に応じて防音・断熱への配慮も検討します。
Q8. 葺き替えとカバー工法はどちらが良いですか?
建物の状態によります。雨漏りや下地腐食がある場合は葺き替えが適していることがあります。
Q9. 火災保険は使えますか?
台風や飛来物など自然災害による損傷であれば対象になる可能性があります。ただし経年劣化や施工不良は対象外となる場合があります。
Q10. メンテナンスは必要ですか?
必要です。屋根材本体だけでなく、棟、軒先、壁際、外部設備との接触部分を点検することが重要です。
Q11. ベランダの脚を屋根の上に乗せても大丈夫ですか?
納まりによります。直接屋根材へ負荷や異種金属接触が起きる納まりは避けるべきです。
Q12. 雨漏り後でも野地を全部交換しないことはありますか?
あります。腐食範囲が限定的であれば、部分補修で対応できる場合があります。
専門家からのアドバイス
雨漏り工事で最も重要なのは、漏れている場所をふさぐことではなく、なぜ雨漏りしたのかを正しく診断することです。
今回のように、銅板屋根にアルミ製ベランダの脚が乗っていた場合、屋根材の寿命だけでなく、異種金属接触や雨水の滞留、荷重のかかり方まで確認する必要があります。
表面だけを補修しても、原因が残っていれば雨漏りは再発します。だからこそ、雨漏りしている屋根では、塗装や簡易補修ではなく、下地まで確認できる葺き替えが必要になることがあります。
株式会社S・B・Gでは、本質施工〜その家に、最善の選択を。〜という考え方のもと、工事内容を先に決めるのではなく、建物の状態、雨漏り原因、下地、地域環境を確認した上で、必要な施工を判断します。
まとめ
今回の藤枝市の一般住宅では、銅板屋根の上にアルミ製ベランダの脚が乗っていたことにより、異種金属接触腐食のような形で銅板に穴が開き、雨漏りが発生していました。
そのため、アルミベランダを撤去し、既存屋根と下葺き材を撤去した上で、軒天と野地を部分補修し、ゴムアスルーフィングと嵌合式立平葺きで屋根を新しく施工しました。
建物によって最適な工法は異なります。
株式会社S・B・Gでは、不要な工事をおすすめすることはありません。
現地調査を行い、その建物に本当に必要な施工をご提案いたします。